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- 科名・属名 : ガガイモ科 カモメヅル属
注.APG分類ではキョウチクトウ科(APOCYNACEAE)、イケマ属(Cynanchum)、以下学名変わらず
- 特徴 :
つる性の多年草。
地下にはイモ状の根茎がある。
茎は左巻きで無毛、切ると白い乳液が出る。
葉は対生、葉身は心円形、長さ5〜10cm、幅4〜8cm。先は鋭尖形、基部は深い心形、縁は全縁。わずかに毛がある。葉柄は長さ2〜5cm。
花は葉腋から伸びた花柄の先に散形状の集散花序となり、多数つく。花序軸は葉柄と同長かやや短い。花冠は車状で5深裂し、淡黄緑色、裂片は三角状卵形でやや厚く、長さ約3mm、基部から直立して筒状になり、先端部のみが開き、内側には微毛がある。副花冠は広倒卵形で扁平、向軸側に舌状の付属物はない。
果実(袋果)はほとんど単生し、長さ8〜13cm、幅約1cm。熟すと片側で裂開し、種子を飛ばす。種子の先には長い白毛がある。
- 分布・生育地 :
本州(岩手県以南)〜九州 (国外:朝鮮、中国) 山地の林縁や草地
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1996年6月23日 島根県出雲市 中上・全体2 2023年7月5日 東京都八王子市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序、中下・花 同 上 左下・果実(袋果) 2022年9月9日 同 上 右上・葉 同 上
- 撮影記 :
よく似たイケマが花柄が葉柄より長いのに対し、本種は同じかやや短い。また、花冠裂片も直立して筒状になり、先端部のみが開くことなどが異なる。
岩峰の渓谷美で知られる島根県のその渓谷はいくつかの固有種があり、hanamistにとっても楽しい場所だ。
目的の花を撮影し意気揚々と引きあげる際、この花に出会った。少し離れた場所にはイケマもあり、同じ仲間を同時に見られた。
それ以降この花に出会えていなかったが、久し振りに八王子市の林縁で果実(袋果)に出会い、翌年花も見ることができた。
同じ科の仲間の花
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