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- 科名・属名 : ガガイモ科 サクララン属
注.APG分類では、キョウチクトウ科(APOCYNACEAE)、属名以下学名変わらず
- 特徴 :
つる性の常緑多年草。
茎は長く樹幹や岩上を這いのぼる。
葉は対生、葉身は楕円形、長さ5〜10cm、幅3〜5cm。厚くて光沢があり、全縁で裏面に毛がある。葉柄は長さ約1cm。
花は葉腋から出る太さ2〜3cmの花柄の先に散形状に密につく。花柄は長さ2〜2.5cm。花冠は車状で5裂し、帯紅白色で、径1.2〜1.5cm、裂片は3角状卵形で内面に短い突起毛が密生する。副花冠は星状に開出して光沢があり、中央部は赤く色づく。花には芳香がある。
果実(袋果)は線形で赤味を帯び、長さ10〜14cm。種子は倒披針形、長さ4〜5mm、先はやや細くなって長い白毛がある。
- 分布・生育地 :
九州(南部)〜沖縄 (国外:台湾、熱帯アジア) 亜熱帯の海岸近くの林内
- 花期 : 6〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2009年6月21日 鹿児島県奄美大島 中上・全体2 2016年5月12日 沖縄県うるま市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花1 2009年6月21日 鹿児島県奄美大島 中下・花2 2004年7月8日 沖縄県石垣島 左下・果実(袋果) 2017年9月4日 沖縄県西表島 下右・葉 2016年5月12日 沖縄県うるま市
- 撮影記 :
南西諸島に何度か出かけ、長く伸びた蔓と特徴のある厚い葉はよく見かけるものの、花にはなかなか出会えなかった。
ある年の夏、ツルランを探しに出かけた原生林下で、目の前にぶら下がった花にやっと出会った。
花は思ったより大きく、白っぽい5裂した星型の花冠と中央の濃紅色のバランスが素晴らしい。まるで宝石のようだった。
花が咲くのは木や岩から垂れ下がる場合に限られるようで、地上に蔓を這わせているのをよく見かけるが花をつけているのを見たことがない。
和名の由来は、花を桜に、葉を蘭に見立てて付けられている。
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