タンザワイケマ(丹沢いけま)

Cynanchum caudatum var. tanzawamontanum


タンザワイケマ


  • 科名・属名 : ガガイモ科 イケマ属
     注.APG分類ではキョウチクトウ科(APOCYNACEAE)
     以前の分類ではカモメヅル属となるが、APG分類以降の発表のためイケマ属となっている

  • 花期 :  つる性の多年草。
     根茎は太く、上部で数本が水平または斜め下向きに枝分かれする。
     茎は長く伸び、初めは微毛があり、切ると白い乳液が出る。
     葉は対生、葉身は卵形、長さ5〜15cm、幅4〜10cm。先は尾状にとがり、基部はやや心形で湾入は浅く、縁は全縁。質は膜質で両面無毛。葉柄は3〜6cm。
     花は葉腋からでる長さ6〜12cmの長い花柄の先に散状花序となって多数く。花冠は淡黄緑色、車状で5裂し、裂片は花時のどの時期でも反り返らず斜上し、長さ3.5mm以下。花柄は細く、長さ1〜2cm。
     果実(袋果)は細い紡錘形。種子は扁平で翼がある。
     イケマと変種関係でよく似ているが、花がやや小さく、花冠裂片が反り返らず斜上すること、黄緑色がやや薄いこと、葉の基部が深い心形にならず、湾入が浅く開口部が広いことが異なる。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方西部〜甲信地方南部) (国外:日本固有) 
     山地の林縁や草地

  • 花期 :   7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2022年9月4日  長野県下伊那郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花序、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     比較的新しく発表された種で、イケマによく似ているが、特徴欄に記したような違いがあり、分布も関東地方西部〜甲信地方南部と狭い。
     花仲間から自生地を教えられ、撮影予定リストに載せていたが、行き損ねていた。
     長野県南部にある花の撮影に向かう途中の林道際、この花らしいものうを見つけた。
     花のピークは過ぎていたがわずかに花が残り、果実もつけていて、思いがけない場所での出会いに大喜びした。
     タンザワ(丹沢)の和名があるように神奈川県では多く、「神奈川県植物誌」によればイケマは自生も無いようなので、出会えばこの花であるが、荒地などに最初に生える植物(フロンティア植物)であるうえに、鹿が食さないことから増えてきているようだ。

  • 葉(表)

    葉(裏)

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花序

花

果実(袋果)