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- 科名・属名 : ガガイモ科 カモメヅル属
注.APG分類では、キョウチクトウ科(APOCYNACEAE)、カモメヅル属(Vincetoxicum)、学名(V. macrophyllum var. macrophyllum)
- 特徴 :
草丈50〜100cmの多年草。
茎は先端がつる状に伸び、無毛またはやや微毛がある。
葉は対生、下部に数個つき、葉身は卵円形〜広楕円形で、長さ12〜25cm、幅7〜15cm。先は鋭く尖り、基部は円形またはくさび形で全縁。質は薄膜質でわずかに毛がある。葉柄は3〜6cmの葉柄がある。上部の葉は急に小さくなる。
花は葉腋に集散花序となり、10個程度つける。花序軸は2〜5cm、花柄は1〜2cm。花冠は暗紫色で径6〜10mm、先は5深裂し、裂片は披針形で鈍頭、内面に白毛がある。萼は披針形で先が尖る。
果実(袋果)は線状披針形で開出し、長さ5〜8cm、幅約4mm。種子は広披針形、長さ約12mm、翼はない。
APG分類ではツルガシワの変種とされているが、APGV・W分類では、ツルガシワ(V. macrophyllum)と同一種としている。
- 分布・生育地 :
本州(中国地方)、四国、九州 (国外:日本固有) 山地の林下
- 花期 : 6〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2009年6月26日 大分県玖珠郡 中上・全体2 2020年6月21日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2009年6月26日 同 上 左下・果実(袋果) 2013年7月21日 広島県廿日市市 右上・葉 2009年6月26日 大分県玖珠郡 右下・葉身 2020年6月21日 同 上
- 撮影記 :
検索表では、茎の下部にまとまってつく葉が大きいのが特徴で、長さ12〜25cmとメモしていたにもかかわらず、20cmを超える大きな葉が対生している姿を見た時、その大きさに驚かされた。
周囲を見回すと、大きな葉と1mを超える草丈の株が点々と見えた。そのくせ、茎の所々に密集してついている紫褐色花は、地味で小さなものだった。
時間も遅くやや薄暗い林下、全体を写しこもうとすると花がよくわからず、長く伸びた茎は少しの風にも揺れる。やっとのことで何カットか撮影した。
ガガイモ科の花は地味のものが多いが、よく見ると味わいがあり、何となく親しみを覚える。
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