ツルガシワ(蔓柏)

Cynanchum grandifolium var. nikoense


ツルガシワ1(果期)


  • 科名・属名 : ガガイモ科 カモメヅル属
     注.APG分類では、キョウチクトウ科(APOCYNACEAE)、カモメヅル属(Vincetoxicum)、学名(V. macrophyllum var. nikoense)
     APGV・W分類ではツクシガシワと同一種とし、学名(V. macrophyllum)

  • 特徴
  • : 
     草丈50〜100cmの多年草。
     茎の先はつる状になって伸びる。
     葉は対生し中央部のやや下に数対つき、葉身は卵形〜広楕円形、長さ12〜25cm、幅7〜15cm。先はやや尖り、基部は円形〜ややくさび形。質は薄膜質、わずかに毛がある。葉柄は長さ3〜6mm。上部の葉は急に小さくなる。
     花は上部の葉腋から長さ2〜5cmの花序軸を出し花をつける。花柄はごく短い。花冠は車状で5深裂、暗紫色で径6〜8mm、裂片は披針形で鈍頭、内側に白毛がある。萼裂片は披針形で鋭頭。
     果実(袋果)は双生して開出し、線状披針形で長さ5〜8cm、幅約4mm、毛が多い。
     ツクシガシワの変種で、花がやや小型、花柄がごく短い、果実に毛が多いという違いがある。ただ、APGV・W分類ではツクシガシワと同一種としている。
  • 分布・生育地 :
     本州、四国 (国外:日本固有)
     山地の林下

  • 花期 :  7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1(果期) 1995年9月23日  群馬県妙義山
     中上・全体2 1994年7月24日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花    同  上
     左下・果実(袋果) 1995年9月23日    同  上
     右下・葉(下部)    同  上

  • 撮影記 :
     ガガイモ科の仲間は花は地味で目立たないが、花が終わると袋果という面白い形の果実をつけ、この袋果をみるだけでも楽しい観察ができる。
     この花も夏に花を見た後、翌年秋に出かけて果実(袋果)を撮影した。

  • 下部の葉

    同じ科の仲間の花
ツルガシワ2

花

果実(袋果)