ヒメトラノオ(姫虎の尾)

Pseudolysimachion rotundum var. subintegrum forma petiolatum


ヒメトラノオ1


  • 科名・属名 : ゴマノハグサ科 ルリトラノオ属
     注.1 APG分類では、オオバコ科(PLANTAGINACEAE)、クワガタソウ属(Veronica)、学名(V. rotunda var. petiolata)
     注.2 APGV、W分類に基ずくとされる「日本の野生植物5」(平凡社刊)では、ヤマトラノオと同一種とし、学名(V. rotunda)としている

  • 特徴 :
     草丈40〜90cmの多年草。
     茎は直立し、短毛が散生する。
     葉は対生、葉身は狭披針形〜披針形で、長さ5〜11cm、幅1〜1.5cm。先は鋭尖頭、基部は短い葉柄状になり、縁には尖った鋸歯がある。葉の両面に短毛があり、特に裏面の脈上には多い。葉柄は
     花は茎の先に長い穂状に花穂をつけ、多数の花をつける。花柄は長さ2〜3mm、曲がった短毛が生える。花冠は径約5〜8mm、青紫色、4裂して基部が長さ約1mmの筒部となり、裂片は広く杯状に開出し、上部の裂片はややとがる。雄しべは2個、花冠より長い。花柱は細長く、柱頭はやや膨らむ。萼は4深裂し、裂片は披針形でややとがる。
     果実(刮ハ)は扁球形で先がやや凹み、長さ約3mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東以西)〜九州(北部) (国外:朝鮮、中国(東北部)
     山地の林縁、草地

  • 花期 :  8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
    上・全体1 1997年8月23日  長野県霧が峰
    中上・全体2 1986年8月23日  神奈川県箱根
    中下・全体3 1997年8月23日  長野県霧が峰
    (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
    左下・花序 1986年8月23日  神奈川県箱根
    右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     8月の半ば過ぎの霧が峰はマツムシソウが目を引くが、この花も青紫色で草の影に見られる。
     山地の草原に生えヤマトラノオに似ていて、この花は葉の幅がやや狭く、葉に短い柄があることが異なり品種とされていて(注.分けない考え方もある)、中部や関東地方にしばしば見られるとされる。

  • 葉

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ヒメトラノオ3

花序