イスミスズカケ(夷隅鈴懸)

Veronicastrum noguchii


イスミスズカケ

  • 科名・属名

  •  ゴマノハグサ科 クガイソウ属

  • 特徴

  •  草丈1〜1.5mの多年草。
     茎は斜上し、葉とともに短い毛が生える。
     葉は互生し、卵形で長さ7〜10cm、幅4〜6cm。先はやや尖り、基部は心形。縁には尖った鋸歯がある。
     花は葉腋に球状の花序をつけて密につき、花冠は濃紫色で長さ、幅とも約2cm。雄蕊2本は花冠から飛び出す。
     果実(刮ハ)は卵円形で、長さ約2.5mm。
     スズカケソウに似ているが、葉の形がやや丸くて先がやや尖り、基部の形が心形であることや、茎や葉の毛が短くて少ないことが違いとされている。

  • 分布・生育地

  •  本州(千葉県)  林下

  • 花期
  • : 7〜8月

  • 撮影月日・場所

  •  2012年7月  千葉県
     中・花、下・葉   同 上

  • 撮影記

  •  2013年2月18日の読売新聞夕刊で、「首都圏で植物の新種が発見されることは非常に珍しい」との見出しで、千葉県で見つかったこの花が紹介された。
     スズカケソウと名のつく植物は、どれも希少種が多く自生地も限られているものが多い。その仲間が首都圏で発見されたとは驚いた。
     ひょんなことから撮影することができた。
     一番よく似ているのはスズカケソウであるが、岐阜と徳島にごくわずかに知られるだけで、それと比べると確かに葉の基部の形が違い、毛も少ない。
     見つけられた千葉県のボランティアの方の名前が学名に入っているが、植物に興味があるものとしては、そういうことが一度でいいからあって欲しいと思っている。

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花

葉