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- 科名・属名 : ゴマノハグサ科 ヤマウツボ属
- 特徴 :
草丈(花茎)10〜30cmの寄生植物。
地下茎は分枝し、鱗片状の厚い葉で密に包まれ、ブナ科、カバノキ科、ヤナギ科の樹木の根に寄生する。
地上部に直立する花茎があり、全体は白色でやや紫褐色を帯び、茎の上部に軟毛がある。
花をつけない茎は、長さ6〜10cm。
葉は鱗片状でまばらにつき、下部のものは小さく、上部のものは次第に大きくなり、心形で先は円く、長さ5〜10mm、内部に空所があり、腺毛が生える。
花は花茎の上部に密につく。花冠は筒状で2唇形、白色〜紅紫色を帯び、長さ12〜15mm。上唇は幅広く、下唇は3裂する。萼は白色で腺毛を散生し、花期に長さ約6mm、果期には長さ約10mmになる。雄しべは4個、下側の2本がやや長い。
果実(刮ハ)は萼に包まれ倒卵形で尖り、長さ約5mm、幅約3mm、1〜2個の種子が入る。種子はやや球形。
ヤマウツボの変種で、茎の上部に軟毛があるのが特徴である。
ヤマウツボと分けない意見もある。
- 分布・生育地 :
本州(福島県以南)〜九州 (国外:韓国(鬱陵島)、中国) やや湿り気のある落葉樹林下
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2021年4月28日 東京都青梅市 中上・全体2 2009年4月18日 福島県双葉郡 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2021年4月28日 東京都青梅市 左下・萼、以下全て 同 上
- 撮影記 :
ヤマウツボによく似ていて、上部の茎に毛が多いというのが特徴とされているが、違いはわかりにくい。
福島県のある谷に、春の花を探しに出かけた。時期的には少し早いかなとは思ったものの、他の花見の予定からすると今日しかない。
目的の花は簡単に見つかったものの、やはり少し早めで咲き出したばかりだった。代りに、やや遅めのヒメフタバラン、咲き始めのこの花などが明るい林床を彩っていた。
関東でも高尾山や奥多摩の登山道沿いで時々見かける。
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