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- 科名・属名 : ゴマノハグサ科 シソクサ属
注.APG分類V、Wでは、オオバコ科(PLANTAGINACEAE)、学名(L. indica)
- 特徴 :
草丈10〜70cmの多年草。
茎は水中で多くの枝に分かれ、先が5〜10cm水上に立つ。水上葉(抽水葉)にはやや密に腺点と腺毛があるが、軟毛はない。
葉は6〜10個が輪生し、水上葉は卵形〜披針形、長さ5〜17mm、幅0.5〜5mm、羽状深裂するか尖った鋸歯がある。水中葉は多くの糸状の裂片に裂ける。
花は水上葉の葉腋に1個つき、花冠は白色〜淡紅紫色で筒状、長さ7〜11mm。先は唇形となり、上唇は広円形でほとんど全縁、下唇は深く3裂し、裂片は卵円形、花冠内部の上側に軟毛がある。花には長さ0.5〜1cmの柄があり、腺点と腺毛が散生する。萼は筒形、長さ4〜5mm、幅2mm、先は5裂し、基部に小苞はないかあっても長さ1mm以下。
果実(刮ハ)は広楕円形〜やや円形で有柄、長さ3〜3.5mm、ほぼ同長の萼に包まれる。
- 分布・生育地 :
本州(群馬、兵庫、岡山県) (国外:中国、台湾、東南アジア、インド、オーストラリア、アフリカ)
- 花期 : 8〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年9月23日 群馬県 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
群馬県のある休耕田、この花があると聞いてやってきたのだが、花期が遅いのか、時間的なものなのか、株は見つかるものの、花は閉じているものばかりだった。
残暑厳しい中やってきたのだからと、汗まみれになりながら草叢を掻き分け花を捜す。願いが通じたのか、しばらく探すとやっと開花している株を見つけた。
この種の花は下手に触ると花冠がポロッと落ちてしまうことが多い。慎重にゴミや邪魔な葉を除けて撮影する。
キクモによく似ているが、本種の水上葉の茎には腺点や腺毛はあるが軟毛はなく(右下の写真)、花や果実(刮ハ)には柄があるので(左中下、左下の写真)見分けられる。
中国〜アフリカにかけて広く分布しているが、日本ではごく限られた自生地しかない希少種である。
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