ミゾホオズキ(溝酸漿)

Mimulus nepalensis


ミゾホオズキ1

  • 科名・属名 : ゴマノハグサ科 ミゾホオズキ属
     注.APG分類ではハエドクソウ科(PHRYMACEAE)、属名以下変わらず。

  • 特徴 :
     草丈10〜30cmの多年草。
     茎は柔らかく、分枝して横に広がる。
     葉は対生、葉身は卵形〜楕円形、長さ1〜4cm、幅0.5〜2cm。先は尖り、縁には少数の鋸歯があり、質は膜質。葉の基部には葉柄がある。
     花は上部の葉腋に黄色の1花をつける。花冠は筒形、長さ1〜1.5cm、先は唇状となり、上唇は2裂、下唇は3裂し、内面基部に2個の隆起した条があり、毛状突起が密生する。雄しべは4個、下側の2個は上のものより長い。萼は筒形、先端は切形で5個の小さな突起状の裂片があり、軟毛が生える。
     果実(刮ハ)は長楕円形、袋状になった大きな萼に包まれる。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国、台湾、ヒマラヤ)
     山地の水湿地

  • 花期 :   6〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2003年6月7日  福井県三方郡
     中上・全体2 1999年7月25日  東京都高尾山
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2003年6月7日  福井県三方郡
     左下・果実 2020年7月21日  山梨県甲州市
     右上・葉1 1999年7月25日  東京都高尾山
     右下・葉2 2020年7月21日  山梨県甲州市

  • 撮影記 :
     緑鮮やかな梅雨時、低山は一斉に咲いた春の花も終わり、一服といった雰囲気である。
     そんな花の少なくなりかけた時期、沢沿いや湿地などで鮮やかな黄色のこの花が咲いている。
     もう少し高い山に咲くオオバミゾホオズキそっくりで、分枝することや葉に柄があること、花が小さく萼の先が切形であることなどの違いがある。
     和名ミゾホオズキ(溝酸漿)は、花の終わった後の果実がホオズキに似ていて湿った場所に生えることから付けられている。

  • 葉1

    葉2

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ミゾホオズキ2

花

果実