トラノオスズカケ(虎の尾鈴懸)

Veronicastrum axillare


トラノオスズカケ1

  • 科名・属名 : ゴマノハグサ科 クガイソウ属
     注.APG分類では、オオバコ科(PLANTAGINACEAE)

  • 特徴 :
     草丈70〜150cmの多年草。
     茎は斜上し、湾曲して垂れ下がり、無毛。
     葉は互生し、葉身は卵形〜長楕円状卵形、長さ6〜11cm、幅3〜5cm。先は短く尖り、基部は円形、縁には三角状の尖った鋸歯がある。両面とも無毛で、裏面は普通紫色を帯びる。
     花は葉腋に短い円錐状の花序を出して密につき、花冠は紅紫色〜紫色、長さ約5mm、先は1/3まで4裂する。雄しべ2本は中カンを飛び出す。
     果実(刮ハ)は卵形、長さ約3mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(静岡県)、四国(南部)、九州 (国外:中国)
     暖地の林下

  • 花期 :   

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2003年9月6日  高知県幡多郡
     中上・全体2、中下・花序    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 2014年9月12日  大分県大分市
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     スズカケソウの仲間は分布域の限られた花が多く、この花のように比較的広範囲に分布する花はない。
     静岡県や四国、九州などで株は見たものの花には巡り会えずにいた。
     2003年初秋、高知県南部にヒメノボタンを撮影に出かけた際、地元の方に「高知県植物誌」に記録のあるこの花の存在を聞いたところ、わざわざ自生地を教えていただいた。
     現地は狭い山道の法面、これまで見た中では一番立派な株で、葉の付け根に薄紅紫色の花を咲かせていた。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
トラノオスズカケ2

花序

花