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- 科名・属名 : ゴマノハグサ科 シオガマギク属
注.APG分類ではハマウツボ科、学名(OROBANCHACEAE)、属名以下変わらず
- 特徴 :
草丈15〜40cmの1年草。
茎は根際でわずかに分枝し、直立して白毛がやや密に生える。
葉は4個輪生し、葉身は長楕円形〜狭卵形、長さ2〜5cm、幅0.7〜1.5cm。羽状に深裂し、裂片は長楕円形で尖った鋸歯がある。裏面にはやや密に軟毛が生える。根元の葉には長い柄があるが上部の葉では短い。
花は枝先に総状花序となり、3〜4個ずつ輪生する花を数段つける。苞は葉状で小型。花冠は長い筒形で先は唇形、紅紫色で長さ16〜20mm。上唇は舟形で、長さ約6mm、下唇は広く開いて3浅裂し、長さ7〜8mm、幅9〜10mm、幅4〜5mm、中央裂片は側裂片より著しく小さい。雄しべは4個、上唇内にあり、下側の2本はやや長い。萼は膨らんだ筒形、腹面が深く裂け、長さ5〜7mm、幅約3mm、先は3浅裂し、背面の裂片はごく小さく、2個の側裂片は広三角形で、先は浅く2裂する。
果実(刮ハ)は狭披針形で先は細く、長さ12〜16mm、幅9〜10mm。水平からやや下向きに果軸につく。
- 分布・生育地 :
九州(中部) (国外:日本固有) 高原山麓の草地
- 花期 : 5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2006年5月12日 熊本県阿蘇 中・全体2 2010年5月9日 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 2006年5月12日 同 上 右下・葉 2010年5月9日 同 上
- 撮影記 :
2006年のGW明け、この地独特の花が多い阿蘇への花見を計画した。
九州中部の草原ではそんなに珍しい花ではないと聞いていたものの、この時期に来たことがなかったので未見の花であった。
天気予報は毎日「曇り時々雨」「降水確率60%」と撮影にはあまりいい条件ではなく、熊本空港に着くとどんよりとした曇り空、降るなよと念じつつ車を走らせた。
最初の目的の花チョウセンカメバソウを撮影し終え、ホッとして腰を伸ばすと草原の中に点々と赤紫色のこの花が目に入った。
日ごろの心がけのせいか?いつの間にか雲も切れ、晴れ間も見られるようになってきた。

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