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- 科名・属名 : フジウツギ科 フジウツギ属
注.APG分類ではゴマノハグサ科(SUROPHULARIACEAE)、学名変わらず
- 特徴 :
高さ1〜1.5(-3)mの落葉低木。
根元から分枝し、半球形の樹冠となる。枝は円形で稜がなく、若枝には淡褐色の軟毛が密にある。
葉は対生、葉身は広披針形〜卵形、長さ5〜15cm、幅2〜6cm。先は尾状に尖り、基部は切形〜広いくさび形、縁は全縁か時に少数の歯牙がある。表面は脈が凹み、無毛で緑色、裏面はやや白みを帯びた緑白色、淡褐色の細かい星状毛がやや密に生え、脈部分が突出する。葉柄は長さ5〜14mm、淡褐色の軟毛が密生する。
花は枝先から円錐花序を垂れ下げ、紅紫色の花を多数つけ、基部から先端に向かって順次咲く。花冠は筒形でやや湾曲し、長さ1.5〜1.7cm。先は4裂し、裂片は円形で平開し、外面に軟毛が密生する。萼は鐘形、長さ約2mm、裂片は三角状卵形で先は円く、ビロード状の淡褐色の軟毛が密生する。
果実(刮ハ)は狭卵形で先が尖り、長さ約5mm。種子は長楕円形で長さ約1mm、両端が尖る。
葉裏に淡褐色の軟毛が密生して白っぽく見えるものがあり、
●ウラジロフジウツギ(f. venenifera)という品種となっている。
- 分布・生育地 :
四国(南部)、九州(南部)、沖縄(沖縄島) (国外:日本固有) 日当たりのいい草原、崖
- 花期 : 6〜9月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2003年9月21日 鹿児島県高隈山 中上・全体2 2016年6月27日 宮崎県尾鈴渓谷 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 2003年9月21日 鹿児島県高隈山 左下・花 2016年6月27日 宮崎県尾鈴渓谷 右上・葉(表)、右下・葉(裏) 同 上
- 撮影記 :
この山にしかないホトトギスの仲間の撮影に訪れた鹿児島県の高隈山、好天もあって登山口には何台かの車が止まっていた。
目的の花はあっさり見つかり、他に何かないかと探すと、花序を枝先に重たそうに垂れ下げ、小さな紅紫色の花を多くつけた木が目に入った。
関東辺りではあまり見ない花と思い、木本であったが撮影し、帰って調べると日本でも南部にしか見られないこの花だった。
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