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- 科名・属名 :
イチヤクソウ科 シャクジョウソウ属 注.APG分類ではツツジ科(ERICACECA)シャクジョウソウ属(Hypopitys)
- 特徴 :
草丈10〜20cmの菌従属栄養植物。多年草。
全体が淡黄褐色で、上部に剛毛が生える。
葉は鱗片状で多数互生し、鱗片葉は長楕円形〜広卵形で、先が尖る。
花は茎頂に総状花序を作り、4〜8個が下向きに咲く。花弁は4〜5個、長楕円形で長さ1.2〜1.5cm。先は円く、不規則な歯牙があり、内外面とも長い毛が生え、やや肉質で果時には落ちる。葯は水平に並ぶ大小の2室からなる。花柱はやや太く、長さ4〜6mm。萼片は4〜5個、長楕円形で長さ1〜1.2cm、上部に不規則な歯牙がある。
果実(刮ハ)は花後下向きから上向きになって直立し、広楕円形で長さ5〜7mm、径5〜6mm。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国、台湾、ウスリー、サハリン、アメリカ・ヨーロッパの温帯域) 山地の林下のやや暗い所
- 花期 : 6〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1986年7月5日 千葉県清澄山 中・全体2 1983年7月31日 山梨県富士山 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 下・花 同 上
- 撮影記 :
黄褐色のギンリョウソウといった風情の菌従属栄養植物(腐生植物)。
亜高山帯の暗い樹林下のコケの上に2〜3株が集まり、10cm程度の花茎をあげてひっそりと咲いていることが多い。
そんなイメージを一変させるような花が、千葉県で見た上の写真の株だった。
30cmにもなろうかという高さ、何本あるか数えるのも大変なほどびっしりと固まって生えていた。暖かい低地という環境がそうさせたのだろうか。
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