マツムラソウ(松村草)

Titanotrichum oldhami


マツムラソウ1

  • 科名・属名
  • : イワタバコ科 マツムラソウ属

  • 特徴

  •  草丈15〜30cmの多年草。
     茎は単立し、全体に粗い毛が多い。
     葉は大きさ異なる葉が対生し、歪んだ卵状楕円形〜卵状長楕円形で、長さ5〜22cm、幅2.5〜9cm。縁は不揃いの歯牙があり、表面には剛毛が多い。
     花は総状花序となり、花冠は黄橙色で筒状漏斗形、長さ約3.5cmm、一番太い部分は約1cm。基部はやや膨れ、その先が細く、先は唇形。

  • 分布・生育地

  •  沖縄(石垣、西表島)  湿った岩壁

  • 花期
  • : 7〜10月

  • 撮影月日・場所

  •  2008年8月24日 沖縄県西表島
     中、下・花  同 上

  • 撮影記

  •  じっとしているだけで熱中症になりそうな、蒸し暑い沢沿いの道。小さな上り下りを繰り返しながら島の最奥部を目指す。わずか5km進むのに4時間近くかけ、やっと秘境といわれる西表島の最奥部にたどり着いた。
     お目当ての花はと見ると、咲いている、それもいくつも花をつけている。不安と期待が一瞬にして喜びに変った。
     この花は、ツノギリソウによく似たイワタバコ科の花で、日本では西表、石垣島だけに知られている。
     ただ、数も少ないうえなかなか花をつけず、見られるかどうかは運次第と仲間から聞かされていたのだ。
     思う存分撮影し、気持ちは満たされたものの身体は正直だ。大量に持参した水も飲み干し、戻ってからのカキ氷をバネに、よれよれの状態ながら戻ることができた。
     後日地元の方から聞くと、今年は当たり年だったらしく、別の場所でも開花が見られたとのことだった。

    同じ科の仲間の花
マツムラソウ2

花アップ