ツノギリソウ(角切草)

Hemiboea bicornuea


ツノギリソウ1

  • 科名・属名
  • : イワタバコ科 ツノギリソウ属

  • 特徴

  •  草丈30〜1mの多年草。
     茎は直立し、下部は地を這う。
     葉は多少湾曲した楕円形で、長さ5〜20cm、幅2〜6cm。先は尖り、細かな歯牙がある。
     花は筒形で長さ2〜4cm、花冠は白色で、内面には橙色の模様があり長毛がある。苞は卵円形〜広卵形。

  • 分布・生育地

  •  沖縄(八重山諸島)
     やや湿り気のある常緑樹林下

  • 花期
  • :  10〜11月

  • 撮影月日・場所

  •  2005年11月7日  沖縄県西表島
     (上は拡大写真あり。写真をクリック)
     中上 2012年11月25日    同  上
     中下・花1    同  上
     下左・花2 2005年11月7日    同  上
     下右・葉 2012年11月25日    同  上

  • 撮影記

  •  名前は聞いていたものの、写真も図版もない花は想像がつかない。事前に調べた記述で想像を巡らしながらジャングルを進んだ。
     湿り気のある岩礫地につき、この葉がそうだと教えられた株は、イメージとは大分異なっていた。しかも、花つきが悪いとの話し通り、若い蕾はいくつかあるものの咲いている株は一つもない。
     蕾があるということはチャンスがあるとさらに奥に進む。すると先行していた宿の女将のTさんが「咲いてるよ」の声。今回の花見行はこの花が最大の目的だっただけに、白い花を見たときは思わず「やった」と叫んでしまった。
     想像よりはるかに大きな筒状の花が横向きに咲き、内側にはオレンジ色の模様と密生する長い毛が見えた。こういう未知の花との出会いは興奮度もアップする。
     今度は、同じ仲間のマツムラソウを見てみたい気持ちが一層強くなった。
     花冠の内側に赤紫色の斑紋のあるのが標準的な花のようで、平成24年、別の場所でやっと赤紫色の花に出会えた。

    葉

    同じ科の仲間の花
ツノギリソウ2

花1

花2