タイワンシシンラン(台湾石吊蘭)

Lysionotus apicidens


タイワンシシンラン1

  • 科名・属名
  • : イワタバコ科 シシンラン属

  • 特徴

  •  草丈20〜50cmの小低木。着生。
     茎は樹幹や岩上に着生する苔の中を這い、疎らに枝を出す。
     葉は対生、または3〜4個が輪生し、長楕円状披針形〜楕円形で、長さ2〜7cm、幅0.6〜2cm。縁には鋭い鋸歯があり、表面の主脈はへこむ。
     花は上部の葉腋から短い花序を出して1個つけ、花冠は白色〜淡紅色、筒状唇形で、長さ4〜5cmでシシンランよりかなり大きい。上唇は2裂、下唇は3裂し、下唇には紫条が入る。花柱は3〜4mmと短く、子房の1/4程度。

  • 分布・生育地

  •  沖縄  樹幹や岩上に着生

  • 花期
  • : 6〜7月

  • 撮影月日・場所

  •  2010年7月10日 沖縄県
     中、下左・花、下右・葉   同 上

  • 撮影記

  •  前日の雨のせいか、まとわりつくような湿気で、拭っても拭っても汗が吹き出る。枯れ沢を詰める登山道は蒸し風呂のようだ。真夏の沖縄、わざわざ汗をかくことはないのに、幻のこの花見たさに来てしまった。
     やっと風の当たる場所まで登りきる。生温い風でも心地いい。汗を拭う間も惜しい。早速この花を探し始めるが、なかなか見つからない。あせりかけた頃、下の方から「見つかった」の声がかかった。
     現場に急ぐと、所々ブッシュに覆われた岩場に、イワタバコ科独特の筒状の白い花が見える。花期的には少し遅く終わっている花が多かったが、唇弁にある紫条が目立った。
     撮り終えホッとすると、汗を掻きすぎたせいもあってドッと疲れを感じた。

    葉

    同じ科の仲間の花
タイワンシシンラン2

花