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- 科名・属名 : キク科 ヒイラギギク属
- 特徴 :
高さ1〜3mの常緑低木。帰化。
幹は基部で径2〜6cmになり、多数分枝する。若枝は密に短毛があるが、後無毛になる。
葉は互生、葉身は楕円状倒卵形、長さ1.5〜5cm、幅0.7〜3cm。先は鋭頭〜微凸状鋭形、基部はくさび形で短い柄に流れ、縁には不規則な鋸歯がある。質は柔らかく、揉むと芳香があり、両面に疎らな毛がある。
頭花は枝先に複散房状花序になって多数が集まる。花冠は3〜5mm、淡紫色〜淡紫色、中心花は2〜7個と少ない。総苞は円筒形、長さ6〜7mm、径4.5〜6mm、総苞片は6〜7列、外片は卵形で縁毛があり、内片は次第に長くなり、披針形〜線形、最内片を除き背面上部にに毛がある。
果実(痩果)は長さ約1mmで少し曲がり、5〜7肋があり、ほとんど無毛。冠毛は白色で長さ約5mm。
- 分布・生育地 :
帰化(中国(南部)、台湾〜東南アジア〜南オーストラリア原産) (国内:沖縄) マングローブの後背湿地
- 花期 : 夏〜冬(?)
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2019年2月6日 沖縄県南城市 中上・全体2、以下花〜冠毛 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 右上・葉(表) 2018年12月2日 同 上 右中・葉(裏)、右下・若枝 同 上
- 撮影記 :
沖縄島の東南部、マングローブ林に繋がる海岸端の湿地、かなりの面積にこの樹が生えている。
ここはハマジンチョウの自生地として知られていて、その撮影に時期を変え何度か訪れたが、この花はいつ来ても咲いていなかった。
元々東南アジア辺りが原産で沖縄県に2ヶ所ほど帰化しているようだ。ただ、帰化種なのでこれを目的に訪れる気はないものの、花を見ていないのが何とも癪に障っていた。
何度目の挑戦で2月初め訪れたが、今回も果実は見られるものの花は終わっていた。
花が終わったばかりの様子なのでひょっとすると咲き残りはないかと、湿地に生える樹の間を必死に探すが、咲いている花はない。
あきらめて戻る途中、わずかに咲き残る花を見付けホッと胸をなでおろした。
葉の縁に不規則な鋸歯のある形が、ヒイラギの葉に似ていることから和名がつけられている。
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