イリオモテアザミ(西表薊)

Cirsium brevicaule var. irumtiense


イリオモテアザミ1

  • 科名・属名 : キク科 アザミ属

  • 特徴 :
     草丈30〜100cmの多年草。
     茎は頭花の重みで先が斜上し、単純または上部で数回分枝する。茎には密に短毛がある。
     根出葉は花期にも枯れず、葉身は楕円形で長さ20〜50cm。羽状に深裂し、裂片は7〜10対。質は革質で光沢があり、裏面は密に短毛がある。
     花は単生するか2〜3個が疎らな総状につき、直立〜斜上し、普通紅紫色の花をつける。両性株は淡紅紫色、雌性株は濃紅紫色。
     総苞は鐘形〜筒形、径12〜18mm、緑色で総苞片の縁は紫褐色、粘らない。総苞片は8〜9列で硬質。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(八重山諸島、久米島) (国外:日本固有)
     海岸近くの岩場、草地

  • 花期 :   ほぼ1年中(ピークは冬〜春)

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2005年4月23日  沖縄県与那国島
     中1・全体2 2014年3月24日    同  上
     (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック)
     中2・花    同  上
     中3・総苞 2019年5月7日  沖縄県石垣島
     中4・淡色花(株)、以下全て    同  上
     (中4は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     冬〜春にかけ、暖かい沖縄八重山諸島を訪れるツアーは人気だ。しかも、若い人ばかりの夏と違って、圧倒的に高齢者が多い。
     その多くは、観光スポットのいくつかを短時間で回るというものだが、立ち寄る先のどこかで、必ずこのアザミを目にするといっていい。
     海岸近くの岩場や草地で、今を盛と紅紫色のこの花が咲いている。その他の時期でもポツポツと花は見られる。
     シマアザミと同じとして分けない考え方もあるが、茎や葉裏に密に短毛があることが異なるとされる。

  • 葉

    葉(基部)

    同じ科の仲間の花
イリオモテアザミ2

花1

花2(総苞)

イリオモテアザミ3(淡紅紫色)

淡紅紫色花