キクアザミ(菊薊)

Saussurea ussuriensis


キクアザミ

  • 科名・属名
  • : キク科 トウヒレン属

  • 特徴

  •  草丈30〜120cmの多年草。
     根出葉は、卵形〜広卵形で長さ7〜18cm。質は硬く、長さ5〜20cmの長い葉柄があり、羽状に浅〜中裂する。茎葉は狭くて小さくて柄はなく、翼はない。
     頭花は散房状につき、花柄は短い。総苞は長さ12〜13mm、総苞片は5〜7列、外片は長楕円形〜卵形、先は急に短く尖る。

  • 分布・生育地

  •  本州(福島県以南)、九州  山地の草原

  • 花期
  • : 9〜10月

  • 撮影月日・場所

  •  2012年10月18日 山口県秋吉台
     中・総苞   同 上
     下・葉 2010年9月20日 山梨県甲州市

  • 撮影記

  •  この花の情報を聞き、小雨のパラつく山梨県のある山に向かった。
     稜線の草地には、茎のヒレ(翼)が目立つセイタカトウヒレンばかり、他のトウヒレンは見当たらない。
     探しながら歩いていくと、前方に登山者が数人固まっている。こんな場所で休憩かと思ったら、スズメバチに襲われ数人が刺されたとのこと。
     しばらく待ったが蜂の興奮は収まらず、あきらめて引き返す。秋は蜂や熊など思わぬ障害で予定変更もしばしばある。
     ゆっくり戻り始めると、先ほどは通り過ぎた道端にセイタカとは感じが違うトウヒレンが目に入った。
     よく見ると茎にヒレはなく、葉も硬くて切れ込みがある。探していたこの花だった。ただ、花期的には遅く今ひとつだった。

     2012年10月半ば、山口県秋吉台でこの花に出会った。
     花は綺麗に咲いていたが、高さが30cm程度の小さな株で、これまでのこの花のイメージがすっかり変わってしまった。

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総苞

葉