ナガエノアザミ(長柄の薊)

Cirsium longepedunculatum


ナガエノアザミ

  • 科名・属名 : キク科 アザミ属

  • 特徴 :
     草丈1〜2mの多年草。
     茎は斜上、上部で分枝し、枝は広角的に伸びる。
     根出葉は花時には枯れ、茎葉は下部から中部に集まってつき、中下部の葉身は長楕円形〜披針形、長さ30〜50cm、幅10〜30cm。羽状に中裂し、基部はやや茎を抱く。質はやや薄く、両面ともほとんど無毛か下面にクモ毛がある。
     頭花は副花序がまばらな円錐状になり、細く長い枝の先に点頭する。花冠は淡紅紫色、長さ15〜21mm、狭筒部は広筒部よりわずかに長い。総苞は狭筒形、長さ12〜17mm、径6〜10mm。総苞片は11〜12列、圧着し、総苞外片は卵形で鋭頭。腺体は著しく発達し、著しく粘る。
     痩果は長さ約4mm、灰褐色、冠毛は長さ14〜16mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(福井県、京都府) (国外:日本固有)
     山地の渓流沿い

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2018年10月8日  福井県敦賀市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中上・花序、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     この日は福井県内の何ヶ所かを回り、この地方に分布するアザミ類を撮影してきた。
     今日最後のアザミは狭い林道をかなり走った沢沿い、日も傾いて谷間はやや暗くなり始めていた。
     花仲間が前年見たという谷沿いの岩場。今年も細長い柄の先にいくつか花を咲かせていた。
     頭花の柄が細くて長く、葉が中下部に集まるなどが特徴とされているが、「改訂新版 日本の野生植物5」では、カガノアザミに含まれるとされている。
     この本の解説を書かれた門田祐一先生は、国立科学博物館の「日本のアザミ」では本種を分けているのだが・・・。

  • 茎葉

    同じ科の仲間の花
花序

花

総苞