オオシマノジギク(大島野路菊)

Chrysanthemum crassum


オオシマノジギク1

  • 科名・属名 : キク科 キク属

  • 特徴 :
     草丈30〜40cmの多年草。
     根茎は這い、茎を叢生する。茎は太く、径5〜6mm、下部は曲がって地を這い、上部は上向く。
     葉は互生し、葉身は広卵形で3中裂し、長さ幅とも3〜5.5cm。裂片の縁は波状鋸歯縁、基部はやや心形〜切形。質は厚く、表面は緑色で裏面は毛が密生し灰白色。葉柄は長さ約4cm。
     頭花は径3〜4.5cm。総苞は幅1.3〜1.8cm、長さ9〜10mm。総苞外片は3列、レンガ状に並び、外片は内片より少し長く、披針形で鈍頭。舌状花は白色で一つの茎につく頭花は少ない。

  • 分布・生育地 :
     九州(屋久島〜徳之島) (国外:日本固有)
     海岸の岩場

  • 花期 :   10〜12月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1997年10月25日  鹿児島県奄美大島
     中上・全体2    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2017年2月25日  鹿児島県徳之島
     左下・総苞、右上・葉表、右下・葉裏    同  上

  • 撮影記 :
     本州の花シーズンが終わりを迎える晩秋、年中多くの花が見られる南の島も、それまで見られなかったキクの仲間が花時を迎える。
     季節を変えて訪れていた奄美大島も、10月末の訪問は初めて、まず最初に訪れた海岸、急な崖の法面に満開のこの花が出迎えてくれた。
     海岸という雰囲気がわかるよう、やや荒れ気味の海をバックにと考えたが、ころげおちそうな急坂で足場が悪く、なかなか想い通りにはならなかった。
     近くの岩上には、珍しいハマトラノオの青紫色の花も見られた。
     20年後、徳之島の海岸でもこの花が咲き残っていて、総苞や葉など細部を撮影した。

  • 葉表

    葉裏

    同じ科の仲間の花
オオシマノジギク2

花

総苞