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- 科名・属名 : キク科 トウヒレン属
- 特徴 :
草丈50〜80cmの多年草。
茎は直立し、上部で1〜3回分枝し、翼があるかまたはない。
根出葉は普通花時にはなく、下部の葉は卵形〜三角状卵形、縁には粗い鋸歯がある。先は尾状に伸び、基部は心形。葉柄は茎に沿下して翼となるが、翼にならないものもある。
頭花はまばらな散房状〜円錐状につき2〜9(−20)個つき、花冠は淡紅紫色。総苞は狭筒形で、長さ12〜14mm、径5〜7mm、緑色でクモ毛がある。総苞片は6列、圧着し、外片は卵形、先は鋭頭であるが尾状にならない。
- 分布・生育地 :
本州(神奈川、静岡県) (国外:日本固有) 山地の夏緑林の林縁、林間の岩混じりの草地
- 花期 : 8〜9月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2010年9月18日 神奈川県箱根 中上・全体2 2017年9月15日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花 同 上 中下・総苞1、右下・葉2(上部) 2010年9月18日 同 上 左下・総苞2、右上・葉1(下部)、右下(茎) 2017年9月15日 同 上
- 撮影記 :
神奈川県の丹沢や箱根にはこの地の名が付くトウヒレンの仲間が2種類知られている。
これらの花の観察にはちょうどいいだろうと、9月中旬、箱根のある山を訪れた。
山道を行くと蕾のトウヒレンが現われた。茎を見ると翼はなく、総苞片が開出している。キントキヒゴタイだ。
登り続け、ブナの混じる岩場地帯に入ると、違ったトウヒレンが出たきた。見ると総苞片は開出していない。茎にもわずかに翼がある。間違いなくこの花だ。
久しぶりの出会いに、茎の翼や総苞片などじっくり時間をかけて撮影した。
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