タウコギ(田五加木)

Bidens tripartita


タウコギ1

  • 科名・属名 : キク科 センダングサ属

  • 特徴 :
     草丈20〜150cmの多年草。
     葉は対生、長さ5〜15cm、羽状に3〜5深裂する、裂片は2〜3対あり、線状披針形、鋭尖頭で縁に大きく内曲する鋸歯がある。葉柄は長さ約2.5cm。上部の茎葉は単葉で裂けない。
     頭花は鐘状で上向きに咲き、初め7〜8mm、後に25〜35mmになる。総苞片は葉状で草質、外片は倒披針形で4〜5個あり、開出し、花後長さ1.5〜4.5cmになる。内片は長楕円形で、後に9〜11mmになる。舌状花はなく、両性花の花冠は長さ4〜4.5mm。
     果実(痩果)は長さ7〜11mm、幅2〜2.5mm、縁と中肋に小さな下向きの刺があり、芒は2本(稀に3〜4本)、長さ3〜4mm。

  • 分布・生育地 :
     日本全土 (国外:アジア、ヨーロッパ、北アフリカ、オーストラリアの温帯〜熱帯域)
     水田、湿地、水辺

  • 花期 :   8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2004年9月23日  愛知県南設楽郡
     中・全体2(果実時) 1996年10月10日  長野県茅野市
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 2006年9月24日  栃木県大田原市
     右下・葉 2018年8月19日  群馬県前橋市

  • 撮影記 :
     収穫間近の黄金色に色付いた田んぼで、花が終わり黒ずんだ果実(痩果)がやけに目立った。
     それまで見かけた休耕田や池のほとりでは、他の植物に紛れてしまうほど地味な花であったが、ここでは確かな存在感があった。
     残念なことに、農家にとっては除草剤の効きにくい雑草のようで、見た目には絵になっても、邪魔な草以外の何者でもないようだ。
     北海道から本州北部では、エゾノタウコギも見られるが、この花の痩果のほうが倍以上長いことで区別される。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
タウコギ2(果実時)

頭花