チシマコハマギク(千島小浜菊)

Chrysanthemum arcticum subsp. yezoense


チシマコハマギク1

  • 科名・属名
  • : キク科 キク属

  • 特徴

  •  草丈10〜30cmの多年草。
     茎は叢生する。
     下部の葉は長い柄があり、広卵形で長さ1〜4cm。先は不揃いに3〜5浅裂し、裂片の先は円い。
     頭花は枝先に単生し、白色で径4〜5cm。
     コハマギクに似るが、葉の切れ込みが浅く、花期が1ヶ月以上早い。

  • 分布・生育地

  •  北海道(根室、知床半島)  海岸の崖地

  • 花期
  • : 7〜8月

  • 撮影月日・場所

  •  1991年8月18日 北海道根室市
     下  同 上

  • 撮影記

  •  8月も半ば頃になると、道東の海岸は海霧も発生しなくなり、真っ青な海と空の素晴らしい風景が広がる。しかし、風はひんやり、草原は黄ばみかけ、秋の装いを見せ始めている。
     ある海岸を訪れ恐る恐る岩場を降りると、白い大きなキクが目に入った。チシマコハマギクだ。
     まだコハマギクの時期には1ヶ月も早いのに、この花はもう少し遅めだった。
     日本では道東地域の海岸の岩場だけに自生し、コハマギクに比べると、花期が早いほか、花が大きく葉先が円いという特徴がある。
     後日、北海道の花の写真家Uさんからこの花のことを聞かれ教えたところ、素晴らしい群落の写真となってある本に掲載されていた。

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チシマコハマギク2