ヤブレガサモドキ(破れ傘擬)

Syneilesis tagawae


ヤブレガサモドキ1

  • 科名・属名 : キク科 ヤブレガサ属

  • 特徴 :
     草丈1〜1.2mの多年草。
     下部の葉は楯状につき、円形で、径20〜30cm。掌状にに6〜8深裂、裂片はしばしば2裂し、縁はわずかに鋸歯があるか全縁。
     頭花は茎頂に10〜0cmの散房状花序となり、小花は全て筒状花で9〜11個あり、淡紅紫色で径7〜10mm。
     総苞は長さ8〜10mm、冠毛は汚白色で、長さ7〜8mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(兵庫県)、四国(高知県) (国外:日本固有)
     草地、低地の林縁

  • 花期 :   7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2011年7月14日  高知県
     中上・全体2    同  上
     中中・全体3 2016年7月20日  兵庫県
     (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2016年7月20日  兵庫県
     下左・総苞、下右下・葉2    同  上
     下右上・葉1 2010年8月1日 高知県

  • 撮影記 :
     写真で見てわかるようにヤブレガサによく似ているが、ヤブレガサの花が円錐状につく(上部は尖る)のに対し、この花は散房状(逆三角形で上部は平になる)につくという違いがある。
     前年、花の終わった株で花のつき方が違うことは確認していたが、どうしても花が見たくて、翌年再挑戦した。
     林縁の草地に昨年は1株しか花をつけていなかったのに、今年は点々と数株が花をつけていた。
     ヤブレガサとは、葉だけでも、やや厚く、裂片が細くてより深く裂ける、終裂片の幅が狭いという違いで区別できるようだが、違いはよくわからなかった。
     四国の一部と本州(兵庫県)で知られていて、その後兵庫県の自生地でも花に出会うことができた。
     どちらの自生地も保護に努めているが、どの自生地も数は少なかった。
     以前は愛媛県にも分布しているとされていたが、愛媛県のものはヒロハヤブレガサモドキという変種とされた。

  • 葉1

    葉2

    同じ科の仲間の花
ヤブレガサモドキ2

ヤブレガサモドキ3

花序

総苞