ヒメシャジン(姫沙蔘)

Adenophora nikoensis


ヒメシャジン1

  • 科名・属名 : キキョウ科 ツリガネニンジン属

  • 特徴 :
     草丈15〜80cmの多年草。
     茎は直立し、群生する場合が多い。
     葉は互生するが稀に輪生し、葉身は狭披針形〜狭長楕円形、長さ2〜15cm。先は鋭く尖り、基部はくさび形、縁には鋸歯がある。葉柄はごく短いか無い。
     花は茎頂に総状時に複総状花序となり、1〜数個下向きに咲く。花冠は鐘形、青紫色で長さ1.5〜2.5cm。花柱は花冠と同長か少し突き出る。花盤は杯形で長さ1〜2mm。萼裂片は線形〜狭披針形、まばらに突起状の鋸歯があるものと全縁のものがある。
     果実(刮ハ)は側壁の肋間で裂開する。

  • 分布・生育地 :
     本州(東北〜中部地方) (国外:日本全土)
     亜高山帯〜高山帯の礫地や岩場

  • 花期 :   8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1995年8月5日  長野県高峰高原
     中上・全体2 2018年7月20日  長野県美ヶ原
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 1979年8月26日  群馬県至仏山
     左下・萼片、右下・葉 2018年7月20日  長野県美ヶ原

  • 撮影記 :
     高山と言うより亜高山帯の岩場や礫地で群生していることが多い。
     よく似たミヤマシャジンは、萼片が全縁で鋸歯がなく、花柱が花冠から突き出ることで区別する。
     左下の写真で萼片に小さな突起があるのがわかる。
     それぞれの違いは覚えたつもりでいても、現地ではいつも分からなくなってしまい、いつも帰ってから再確認している。細かい違いもすぐ覚える種類があると思えば、こんな簡単な違いが覚えきれないことも多い。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ヒメシャジン2

花

萼片