|
- 科名・属名 : キキョウ科 ホタルブクロ属
注.APG分類では、学名(C. punctata var. punctata)
- 特徴 :
草丈15〜100cmの多年草。
根茎は短く、長い匍匐枝を出す。
根出葉は卵心形で長い翼のある柄があるが、花期には枯れる。茎葉は互生し、3角状卵形〜披針形、長さ3〜14cm、幅1.5〜4cm。先は次第に尖り、基部はややくさび形、縁に不揃いの鋸歯がある。
花は茎の上部に数個つき、花冠は鐘形で長さ2.5〜5cm、淡紅紫色〜白色で濃色の斑点があり、裂片には長い毛がある。萼裂片は3角状披針形で、湾入部には反り返る三角形の付属片がある。
果実(刮ハ)は側面が裂開する。種子は扁平な楕円形で多数あり、長さ1〜1.3mm。
花に濃色の斑点がないものがあり、
●フナシホタルブクロ(f. inpunctata)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
北海道(西南部)〜九州 (国外:朝鮮、中国、サハリン、ウスリー、アムール) 山野や丘陵
- 花期 : 6〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1996年6月18日 千葉県清澄山 中上・全体2 2017年6月14日 静岡県下田市 中下・花(内側) 同 上 左下・フナシホタル 1996年6月29日 同 上 (上、中上、左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右上・萼 2017年6月19日 神奈川県南足柄市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
和名の由来は、蛍を捕まえた時、虫籠の代わりにこの花に入れて遊んだという説と、ぶら下がって咲く姿が火垂(提灯の古語)に似ているという説がある。私としては、蛍説を採りたい。
ただ、この花が虫籠の代わりになるかどうかは別として、何とも優雅な話である。
かっては、この花も蛍もいかに身近な存在で、自然が豊かであったかを思い起こさせる。
さて、この蛍はゲンジボタルだろうか、それともヘイケボタルだろうか。
この花によく似たヤマホタルブクロがあるが、違いは本種では萼裂片の湾入部に三角形の付属片があることだ。
同じ科の仲間の花
|