ハナヤマツルリンドウ(花山蔓竜胆)

Tripterospermum distylum


ハナヤマツルリンドウ1

  • 科名・属名
  • : リンドウ科 ツルリンドウ属

  • 特徴

  •  つる性の多年草。
     茎は細く、4稜がある。
     葉は対生し、卵形〜卵状披針形で長さ3〜4cm。
     花は上部の葉腋に普通1個つき、花冠は青紫色、鐘形で長さ3〜3.5cm。先は5裂し、裂片の間に副裂片がある。雄しべは5個で先は上に曲がる。
     刮ハは細長い筒形で、熟すと縦に裂け、これが他のツルリンドウ属の仲間と異なる。

  • 分布・生育地

  •  九州(屋久島)  高地のやぶ、林縁

  • 花期
  • : 9〜10月

  • 撮影月日・場所

  •  2008年10月6日 鹿児島県屋久島
     下   同 上

  • 撮影記

  •  途中まで小雨・ガス、心配した天候も1600mを超えるあたりから雲が切れ青空が顔をのぞかせ始めた。これなら大丈夫と元気が出て、一気に最後の急登を上がりきった。
     まだ乾ききらない潅木に淡青紫のリンドウが見える。「よかった、咲いている」この花を目的に訪れただけにほっと一息つく。
     以前はツルリンドウと同一視されていた花であるが、果実(刮ハ)が縦に裂けるなどの違いがあり、比較的最近別種として記載された。
     この時期果実はないが、花は大きくて立派、花だけでも違いがわかるような気がする。
     撮影していると、縦走してきたという登山者が、「3日間で晴れたのはつい今しがたですよ」と残念そうに下っていった。

    同じ科の仲間の花
ハナヤマツルリンドウ2