テングノコヅチ(天狗の小槌)

Tripterospermum japonicum var. involubile


テングノコヅチ1

  • 科名・属名
  • : リンドウ科 ツルリンドウ属

  • 特徴

  •  草丈30〜40cmの多年草。
     茎は地上を這い、他のものに絡みつかない。
     葉は対生し、三角状披針形で長さ2〜4cm、表面は濃緑色。
     花は茎頂に普通1個つき、長さ2.5cm以下、花冠は淡青紫色。花と実が同時に見られる。
     ツルリンドウに似ているが、葉や花が小さい、茎が絡みついて伸びないなどの違いがある。1993年変種として発表された。

  • 分布・生育地

  •  本州(東北〜中部地方)
     亜高山帯の針葉樹林下

  • 花期
  • : 8〜9月

  • 撮影月日・場所

  •  2005年8月14日 群馬県尾瀬
     中、下  同 上

  • 撮影記

  •  以前はツルリンドウと同一視されていたが、特徴に記したように、蔓が巻きつかず、果実が翌年まで残るなどの違いから、1993年、変種とされた。
     果実を翌年確認してから花の撮影では、花の撮影まで時間がかかると思っていたら、尾瀬にあるという話を聞いた。
     二十数年ぶりに尾瀬に出かけ、登山道を登り始めたら地面を這うツルリンドウが見つかった。ただ、小さな蕾がついているだけで、花は咲いていない。
     探していると、赤い実をつけた株や、花をつけた株がわずかながら見つかった。
     確かに、茎は巻きつかず地上を這っているし、花も葉も小振りで葉の色も濃く、別種であることが実感できた。

    同じ科の仲間の花
テングノコヅチ2

果実