クモイコザクラ(雲居小桜)

Primura reinii var. kitadakensis


クモイコザクラ1

  • 科名・属名 : サクラソウ科 サクラソウ属

  • 特徴 :
     草丈5〜10cmの多年草。
     葉は円形〜腎円形、径1.5〜4cm。基部は心形、縁は1/3ほど裂け、鋸歯は尖る。葉柄は3〜10cm、白色で乾くと赤味を帯びる縮れた軟毛がある。
     花は茎頂に1〜5個を散形につける。花冠は高杯形、紅紫色で花喉部は淡橙黄色、径1.8〜2.5cm、筒部は長さ8〜10mm。萼は半ばまで5深裂し、裂片は披針形で、長さ5〜8mm。  果実(刮ハ)は長楕円形、長さ7〜12mm、萼と同長かやや長い。
     コイワザクラと変種関係にあり、縁は1/3ほど裂け、鋸歯は尖る点が異なる。
     白い花が咲く品種があり、
     ●シロバナクモイコザクラ(学名未定)(左下の写真)という。

  • 分布・生育地 :
     本州(南アルプス、八ヶ岳、秩父山地) (国外:日本固有)
     温帯上部の山地の岩場

  • 花期 :   5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1995年5月6日  山梨県南都留郡
     中上・全体2 1985年5月3日  山梨県八ヶ岳
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 1995年5月6日  山梨県南都留郡
     左下・シロバナ 1985年5月3日 山梨県八ヶ岳
     右下・葉 1980年5月18日  長野県南佐久郡

  • 撮影記 :
     コイワザクラの変種で、中部地方中心に分布している。
     基本種と比べると深山に分布し、南アルプスやその周辺の山の湿った岩場に生えている。
     5月初め、まだ山は冬眠から目覚めたばかり、スミレ類がやっと咲き始めた頃、山梨県のある山の登山道際、湿った岸壁に咲いていた。
     他に咲いている花もない山の上、風も冷たく、早々に切り上げた。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
クモイコザクラ2

花

シロバナクモイコザクラ