ミチノクコザクラ(陸奥小桜)

Primula cuneifolia var.heterodonta


ミチノクコザクラ1

  • 科名・属名 : サクラソウ科 サクラソウ属

  • 特徴 :
     草丈5〜20cmの多年草。
     根茎は短く、葉を束生する。
     葉は倒卵状くさび形、長さ5〜15cm、幅1.5〜3cm。若い時は内側に巻いていて、下部に向かって次第に細くなり、上部の縁に9〜25個の不揃いの鋸歯がある。質はやや多肉質。
     花は花茎の先に3〜6個が散形につく。花冠は高杯形、紅紫色で花喉部は黄白色、径約2cm、半ば以上まで深裂し、筒部は長さ7〜8mm。萼は鐘形で5深裂し、裂片は披針形で、長さ約5mm、先はやや鈍い。
     果実(刮ハ)は卵状広楕円形、萼と同長かやや短い。
     ハクサンコザクラと変種関係にあり、全体に大きく、葉も大きいのが相違点。

  • 分布・生育地 :
     本州(青森県岩木山)(国外:日本固有)
     雪の多い亜高山の湿地

  • 花期 :   6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2004年7月4日  青森県岩木山
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     サクラソウ属は、花も綺麗で種類数もそんなに多くないことから、日本に産する全種類を見たいものだと思っている。
     この花は青森・岩木山に行けば撮影できることはわかっていたものの、岩木山は山が比較的新しいことから高山植物も種類が少なく、後回しになって未撮影だった。
     2004年の7月初め、夜行日帰りで撮影に向かった。
     梅雨時で天候が気がかりだったが、高曇りの好条件。予想通りメイン登山道からやや外れた雪渓のそばに群落を作って咲いていた。
     6月頃から、山麓部ではなく雪解けの早い山頂部から咲き始める。



  • 同じ科の仲間の花
ミチノクコザクラ2(群生)

ミチノクコザクラ3(群生)

花