リュウキュウコザクラ(琉球小桜)

Androsace umbellata


リュウキュウコザクラ1

  • 科名・属名 : サクラソウ科 トチナイソウ属

  • 特徴 :
     草丈5〜10cmの1年草〜2年草。
     茎はあまり分枝せず、根際に多数の葉を密生する。
     葉は卵円形、長さ、幅とも3〜15mm。先は鈍頭〜円頭、下部は急に狭まり。縁には3角形の歯牙がある。質は薄く、両面に軟毛が疎らに生える。葉柄は長さ2〜18mm。
     花は多数出る細い花茎の先に散形花序となり、1本の花茎に3〜8個つく。花茎、花柄、萼に柔らかい開出毛が疎らに生える。花冠は高杯形、白色で径4〜5mm、筒部は短く、萼の外に出ない。萼は杯形、基部まで深く5裂し、裂片は楕円形で先が尖り、花時に3〜4mm、果時に4〜5mm。
     果実(刮ハ)は球形で、径約4mm、5裂し、果皮は緑白色。

  • 分布・生育地 :
     本州(中国地方)〜沖縄 (国外:朝鮮、中国(中南部)、台湾、東南アジア)
     海岸近くの乾いた草地

  • 花期 :   3〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2006年3月20日  沖縄県西表島
     中上・全体2 1994年3月20日  鹿児島県奄美大島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2014年3月23日  沖縄県与那国島
     左下・花 2017年3月16日  沖縄県国頭郡
     右下・葉 2014年3月23日  沖縄県与那国島

  • 撮影記 :
     コザクラの名が付いているが、Purimura属でなく、トチナイソウの仲間である。
     花茎が細く多数出てだらしなく伸び、その先に花をつけるため、構図がまとめにくく苦労する。
     奄美大島では、海岸近くの芝生の上で見たが、北限の山口県では海岸から離れたカルスト台地に生育している。
     か細い茎の先にパラパラ花をつけるイメージで、いい写真が撮れていなかったが、2006年、やっとそれなりの花に出会えた。
     海岸近くの芝地や荒地のような場所で見ることが多い。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
リュウキュウコザクラ2

花序

花