アカボシタツナミソウ(赤星立浪草)

Scutellaria rubropunctata


アカボシタツナミソウ1

  • 科名・属名 : シソ科 タツナミソウ属

  • 特徴 :
     草丈20〜100cmの多年草。
     茎は基部が地を這い、先は立ち上がる。茎には白色の伏毛がある。
     葉は対生し、葉身は三角状卵形で長さ1〜6cm、幅0.5〜5.5cm。先は鈍頭、基部は広いくさび形か時に浅心形、縁には鈍い鋸歯がある。両面に短毛が散生〜密生し、裏面には赤褐色の腺点が密にある。葉柄は長さ0.5〜2cm。
     花は茎頂や枝先に2〜5cmの偽総状花序となり、花冠は唇形花、淡紫色〜青紫色で長さ1.3〜1.5cm。萼は花時に約2mm、果時に約5mm。
     果実(分果)は卵球形で鈍い円錐状の突起がある。

  • 分布・生育地 :
     九州(屋久島以南)〜沖縄 (国外:日本固有)
     林縁、草地

  • 花期 :  1〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1994年3月20日  鹿児島県奄美大島
     中上・全体2 2008年3月1日  沖縄県国頭郡
     中中・群落 2005年5月2日  鹿児島県奄美大島
     (上、中上、中中は拡大写真あり。写真をクリック)
     中下・花1 2008年3月1日  沖縄県国頭郡
     左下・濃色花 2015年3月25日    同  上
     右下・葉 2018年3月12日  鹿児島県奄美大島

  • 撮影記 :
     南西諸島で見られるタツナミソウで、春、林道わきの林縁で比較的よく見かける。
     そんな場所に生えるのだと思っていたら、下の写真のように谷川の川原の中に群生しているのにはびっくりした。
     増水すれば水没してしまうような場所だけに、さすがに草丈は低かった。

     奄美大島ではごく普通に見られるこの花は、花全体が青紫色で、こんな色と思っていた。
     ところが、沖縄でみる本種の花は、下左のように全体に白っぽい色で中に青紫色の斑紋があるという感じの違う花だった。
     聞くと、この色合いが普通とのこと。同じ名前の花でも場所によって花色にかなりの違いがあるものだ。ヘツカリンドウにもその傾向がある。
     ただ、左下の写真に見られるよう青紫色が著しく濃色の花も時に見かける。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
アカボシタツナミソウ2

アカボシタツナミソウ3

花1

花2