アキギリ(秋桐)

Salvia glabrescens


アキギリ1

  • 科名・属名 : シソ科 アキギリ属
     注.APG分類では、学名(S. glabrescens var. glabrescens)

  • 特徴 :
     草丈20〜60cmの多年草。
     茎は直立または基部が倒れて先が斜上する。  葉は対生、葉身は三角状ほこ形、長さ6〜10cm、幅4〜7cm。長い柄がある。先はやや鋭頭、基部は心形、縁には鋸歯がある。葉柄は2〜8cm。
     花は枝先に多数が輪散花序をつくり、それらが総状に集まって円錐花序となる。花冠は2唇形、紫色で長さ2.5〜3cm、上唇は直立し、下唇は3裂してその中裂片は大きい。筒部の内面に広く毛があり、毛は先が尖り、表面はざらつく。雄しべは2個、葯隔葉花糸状に長く伸び、葯は不稔で互いにくっつく。萼は2唇形、長さ1。1〜1.3cm、腺点および脈上に長白毛がある。
     果実(分果)は平滑で長さ約2.5mm。
     花の白いものを、
     シロバナアキギリといい、
     キバナアキギリの雑種といわれる淡黄色の絞のある花を、
     シボリミヤマアキギリ(var. purpureomaculata)という。

  • 分布・生育地 :
     本州(北陸〜近畿地方) (国外:日本固有)
     山地の木陰

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1987年9月23日  京都府加佐郡
     中上・全体2 2018年10月8日  福井県丹生郡
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花1 1987年9月23日  京都府加佐郡
     中下・花2 2018年10月8日  福井県丹生郡
     左下・シロバナ 1987年9月23日  京都府加佐郡
     右上・葉 2018年10月8日  福井県丹生郡
     右下・シボリミヤマ 1987年9月23日  京都府加佐郡
     (左下、右下は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     関東には淡黄色のキバナアキギリしかなく、この花の紫色は憧れの色だった。
     今と違って情報も少なく、どこにいけば見られるのかわからなかったが、近畿地方の日本海側でなら出会えるのではないかと、京都府のある山に出かけた。
     キバナアキギリのように登山道脇の林下に咲いているのを期待していたが、見当たらなかった。
     ダメかとトボトボ下山する途中、草原で突然この花に出会った。
     深みのある紫色は、想像通りほれぼれするような色だった。中にはシロバナ(左下の写真)やシボリミヤマアキギリ(右下の写真)と呼ばれる花も見られた。

  • 葉

    シボリミヤマアキギリ

    同じ科の仲間の花
アキギリ2

花1

花2

シロバナアキギリ