アマミタムラソウ(奄美田村草)

Salvia pygmaea var. simplicior


アマミタムラソウ

  • 科名・属名 : シソ科 アキギリ属

  • 特徴 :
     草丈5〜15cmの多年草。
     葉はロゼット状に出て長い柄があり、頭大2回羽状複葉。小葉は卵形〜心形で長さ5〜7mm。
     花は茎の上部に輪状に唇形花を数段つけ、花冠は白色で4〜5mm。
     ヒメタムラソウの変種で、全体に小形、生育場所が河岸でなく葉が細裂しないことが異なる。

  • 分布・生育地 :
     鹿児島(奄美大島、徳之島) (国外:日本固有)
     山地の林下

  • 花期 :  9〜11月?

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 1997年10月25日  鹿児島県奄美大島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花    同  上
     下・葉 2018年3月12日    同  上

  • 撮影記 :
     秋の奄美大島を訪れた際、この花の名前を聞いた。初めて聞く名前だった。
     同じ南西諸島に分布するヒメタムラソウが沢沿いに生えるのに対し、この花は山の中に生えていて、葉の切れ込み方も異なり、ヒメタムラソウの山地型とされる。
     母種のヒメタムラソウは花期が3〜6月で、秋に花を見たのは狂い咲きということも考えられるが、3〜6月に自生地を訪れても花の咲いているのは見たことがなく、ひとまず秋咲きということにした。
     当時、南西諸島の植物に関しては全くの無知で、教えられる花の多くが初めて聞く名前であった。その後「琉球植物誌」などを入手し、いくらか情報を得てきたものの、今でもあまり状況は変わらない。
     こういう名も知らぬ花との出会いが多い南の島は、楽しいなと感じたらもう半分ハマリかけている危険信号である。ハマったとたん金も時間も浪費する。hanamistにとっては恐ろしい場所である。

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花

葉