ヒメキランソウ(姫金瘡小草)

Ajuga pygmaea


ヒメキランソウ1

  • 科名・属名 : シソ科 キランソウ属

  • 特徴 :
     草丈2〜5cmの多年草。
     茎は長い走出枝を出し、所々の節から根を出し、そこにロゼット葉を出して増える。
     葉は倒披針形〜披針形、長さ2〜4cm、幅0.5〜1cm。先は鈍頭、基部は次第に細くなって葉柄につながり、縁には少数の波状鋸歯がある。葉柄は長さ1.5〜3cm。
     花は花茎の葉腋にごく短い花柄のある青紫色の唇形花を1〜3花つけるが、走出枝のロゼット葉の葉腋につく花は単生し、花柄は長さ3〜8mmと長い。花冠は長さ7〜8mmの細長い筒部があり、上唇は2裂し、長さ約1.5mm、下唇は3裂して開出し、長さ約5mm。萼は鐘形、先は5裂し、長さ3〜4mm。
     果実(分果)は倒卵形、背面は円く、隆起した網目模様があり、長さ1.8〜2mm。
     花が紅紫色のものがあり、
     モモイロヒメキランソウ(左下の写真)という。

  • 分布・生育地 :
     九州(西海岸に沿って北上し、福岡県大黒島、長崎県壱岐まで)〜沖縄 (国外:中国(東部沿岸)、台湾(北部))
     海岸近くの岩場、道端

  • 花期 :   3〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2004年3月24日  沖縄県石垣島
     中上・全体2 2021年3月15日  沖縄県伊良部島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花1    同  上
     中下・花2 2019年5月10日  沖縄県西表島
     左下・モモイロ 2005年5月15日  沖縄県国頭郡
     (左下は拡大写真あり、写真をクリック)
     右下・葉 2019年5月10日  沖縄県西表島

  • 撮影記 :
     ヒメ(姫)の名はつくが、キランソウに比べ花は大きく群生することが多い。
     沖縄では自生はもちろんのこと、グランドカバーとして庭などにもよく植えられている。
     花の盛期は春で、砂浜や道路脇、庭などで青紫色の絨毯が見られる。
     しかし、いついっても少数の花は咲いていて、見逃すことのない花だ。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ヒメキランソウ2

花1

花2

モモイロヒメキランソウ