コバノタツナミ(小葉の立浪)

Scutellaria indica var. parvifolia


コバノタツナミ1

  • 科名・属名 : シソ科 タツナミソウ属

  • 特徴 :
     草丈5〜20cmの多年草。
     茎は基部が長く這って立ち上がり、枝はしばしば匍匐状となり、白色の開出毛が多い。
     葉は広卵心形〜三角状卵形で径0・7〜1.8cmと小さく、鋸歯の数は少ない。葉には短毛が生え、ビロードのような感じがある。
     花は茎の先に長さ3〜8cmの花穂を出し、一方に偏って青紫色〜淡紅紫色の花をつける。花冠は長さ1.5〜2cm、筒部が長く基部で急に曲がって直立する。上唇は兜状にに膨らみ、下唇は3裂視、内側に紫色の斑点がある。
     果実は成熟すると上唇が外れ、中の4個の黒色の分果を散らす。
     別名 ビロードタツナミ

  • 分布・生育地 :
     本州(伊豆半島以西)〜九州の太平洋側 (国外:日本固有)
     海岸近くの林縁、林下

  • 花期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2010年4月24日  大分県佐伯市
     中上・全体2 1994年5月2日  高知県宿毛市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2014年5月18日  愛知県田原市
     左下・果実 2017年6月14日  静岡県下田市
     右上・葉、右下・茎    同  上

  • 撮影記 :
     タツナミソウの変種で、全体に小さく、葉も小さい。
     春、伊豆半島以西の太平洋岸の海岸近くの林縁や路傍などで見かける。
     また、群落を作っていることも多く、崖や土手が青紫色に染められている光景も目にする。
     秋にも狂い咲きすることの多い花で、秋の海岸で少数の花をつけていることが多い。  葉に短毛があり、触るとビロードのような感じがすることから、別名をビロードタツナミという。

  • 葉

    茎

    同じ科の仲間の花
コバノタツナミ2

花

果実(外側)