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- 科名・属名 : シソ科 タツナミソウ属
- 特徴 :
草丈5〜15cmの多年草。
地下茎はよく分枝する。茎は単純で分枝せず直立する。
葉は広卵状三角形で、長さ2〜3cm。上面は暗緑色で中肋と側脈に沿って白班があり、下面は暗紅紫色。葉柄はやや長く、茎とともに毛を密生する。
花は基部から緩やかに斜上する花茎の先にやや疎らにつき、花冠は白色で唇形、長さ7〜8mm。上唇は長さ約1.5mm、下唇は長さ約3mmで凸面となり、紫色の斑点は中央裂片にのみ見られる。花柄に小苞はない。花冠、花柄、萼筒に腺毛が密生する。
- 分布・生育地 :
九州(大分県?) (国外:日本固有) 常緑林下や杉植林下のやや暗い場所
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2013年5月31日 大分県玖珠郡 中・全体2、左下・花、右下・葉 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
久住の山中、雨の中林道際で咲き残った花に出会った。斑入りの美しい葉を持った花だった。
シソバタツナミの白花と思ったが、ミヤマナミキの変種で、茎や葉に毛が多いことが和名の由来のケミヤマナミキという四国と九州に分布する比較的少ない花と教えられた。
その後リベンジの機会があり、花期もちょうどよく、大きな群落もあっていい写真が撮れた。
ケミヤマナミキとしてアップしていたが、ケミヤマナミキとは違うという意見も頂いた他、個人的にも図鑑とは少し違うという感はあった。
この花が2018年2月、新種とされたと花仲間から連絡をいただき、調べるとクジュウナミキとして発表されていた。
それによると、ケミヤマナミキとの違いは、@茎葉の上面が暗緑色で中肋と側脈に沿って白班があり、下面は暗紅紫色。A花柄に小苞を欠く。B花柄や花冠、萼筒に腺毛が密生する。C花冠の下唇は凸面となり、紫色の斑点は中央裂片のみに見られる。D花期が早い(6月)となっている。
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