ミヤマトウバナ(深山塔花)

Clinopodium sachalinense


ミヤマトウバナ1

  • 科名・属名 : シソ科 トウバナ属
     注.APG分類では、学名(C. micranthum var. sachalinense)

  • 特徴 :
     草丈30〜70cmの多年草。
     茎はほとんど無毛か、わずかに短毛がある。
     葉は対生、葉身は長卵形で長さ2.5〜6cm、幅1.5〜4cm。縁は大きな鈍鋸歯となり、まばらに毛があり、裏面の腺点は目立たない。
     花は茎の先に3〜10cmの花穂に唇形花を多数つける。花冠は白色でわずかに紅紫色を帯び、長さ6mm程度。萼は下半部に細かい短毛がまばらにある。
     果実(分果)は長さ約0.7mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州(近畿地方以北) (国外:サハリン)
     山の林内

  • 花期 :   7〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2006年8月27日  長野県白馬岳
     中上・全体2 1978年7月29日  岩手県早池峰
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2018年7月24日  群馬県尾瀬
     左下・萼、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     イヌトウバナによく似ているが、萼に毛が少ないのが特徴で、草丈や葉も少し大きく、裏面の腺点は目立たない。
     本州の近畿地方以北〜北海道に分布しているが、本州ではイヌトウバナより山奥に多いという傾向があるようだ。
     この仲間は同定の難しいものが多く、葉身や鋸歯の形、腺点の有無、萼の毛などしっかりチェックしておく必要がある。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ミヤマトウバナ2

花

萼