タカクマヒキオコシ(高隈引起し)

Isodon shikokianus var. intermedius


タカクマヒキオコシ1


  • 科名・属名 : シソ科 ヤマハッカ属

  • 特徴 :
     草丈40〜80cmの多年草。
     茎には下向きの毛が生える。
     葉は広披針形〜長楕円状卵形で細く、長さ5〜13cm、幅1.5〜4cm。先は鋭く尖り、基部はくさび状になり葉柄に移行し、低い鋸歯がある。
     花は腋生の疎らな集散花序につき、全体として細い円錐状の花序になる。花冠は著しい2唇形、青紫色で、長さ7〜12mm。上唇は反曲して同大の4歯となり、下唇は真っ直ぐ横に伸びてボート形、2つ折となる。萼は鐘形、萼片は2唇形、上唇は3裂し、裂片は狭三角形で先は細く凸出し、下唇は2裂して鈍頭、果時には長さ4〜5mmになる。雄しべは4個で下唇の中に伸びる。
     果実(分果)は少し扁平な球形で平滑、長さ約1.5mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(福島県以南の太平洋側、ただし近畿地方と岡山県では瀬戸内海沿岸まで広がる)、四国、九州 (国外:日本固有)
     山地の木陰

  • 花期 :  8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2003年9月21日  鹿児島県高隈山
     中上・全体2 2000年10月4日  静岡県引佐郡
     中中・全体3 2023年9月14日  山梨県南都留郡
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     鹿児島県の高隈山の名前がが付けられているが、九州の特産種ではなく福島県以南の太平洋側から九州にかけて広く分布する。
     上の写真はタカクマホトトギスを撮影に出かけた際、林下で見かけた。
     タカクマホトトギスもこの花も少し花期的には遅めだった。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
タカクマヒキオコシ2

タカクマヒキオコシ3

花序

花