テリハナツノタムラソウ(照葉夏の田村草)

Salvia akiensis


テリハナツノタムラソウ1

  • 科名・属名 : シソ科 アキギリ属

  • 特徴 :
     草丈30〜40cmの多年草。
     茎は四角形で直立し、下向きの微細毛が生える。
     葉は3出複葉か5個の小葉からなる羽状複葉でロゼット状に根生し、小葉は卵円形で先が円く、表面に光沢がある。茎の途中に1対の茎葉がある。
     花は茎頂に円錐花序となって唇形花を多数つけ、花冠は淡青紫色で長さ約1cm、花冠の外側に白色の長毛が密生する。

  • 分布・生育地 :
     本州(広島、島根県) (国外:日本固有)
     山地の沢沿いの林下、丘陵地の林縁

  • 花期 :   6月

  • 撮影月日・場所 :
     2016年5月29日  広島県
     中、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     雨の降る中、滑りやすい沢の急斜面を降りると、川沿いの林下に淡青紫色のこの花が点々と咲いていた。
     花期は6月と思っていただけに、暖かさにより全般的に花期が早まっていたことに感謝の気持ちで一杯だった。
     以前から知られていたようであるが、2009年に報告され、2014年6月、「兵庫県立人と自然の博物館」の高野主任研究員が新種として発表したばかり花である。
     それによると、広島県と島根県で見つかっているようだが、自生地の環境はそれぞれ異なっているようである。
     写真は雨で葉の表面が光っていてわかりにくいが、葉に光沢があることが和名の由来となっている。
     花序のつき方は近畿地方北部に分布するタジマタムラソウに似ているので関連性があるのかもしれない。

  • 葉

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テリハナツノタムラソウ2

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