|
- 科名・属名 : スイカズラ科 ツキヌキソウ属
- 特徴 :
草丈30cm程度の多年草。
茎は叢生し、全体に開出する長軟毛が密生する。
葉は対生し4対あって、上部の2対は輪生状になる。葉身は倒卵状菱形で、長いものは12cmにもなり、羽状に中裂する。裂片は鋭く尖り、基部は広いくさび形になる。
花は輪生状の葉の中央から穂状花序を直立し、数個つける。花冠は筒状で約10mm。淡緑色で斜めに開出し、内側は褐色を帯びる。
果実は球形で、熟すと白くなる。
- 分布・生育地 :
本州(山梨県) (国外:中国) 山地林下
- 花期 : 6月
- 撮影月日・場所 :
2015年5月30日 山梨県 中上 1992年6月4日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2015年5月30日 同 上 下左・果実(未熟) 1995年6月11日 同 上 下右・葉 2015年5月30日 同 上
- 撮影記 :
葉の中心部から短く伸びた花序の先に、淡緑色の目立たない花が何個かついていた。「これが花か」と拍子抜けするような花だった。
日本でも山梨県のこの山にしか生育していないという希少種であるが、こんなパッとしない花でさえ珍しいというだけで盗掘され、見つけるのも容易ではない。全く花盗人の気が知れない。ただ、葉は脈に沿って赤班が入り美しい。
当時はまだ何株か見られたものの、最近出かけた人の話では全く見当たらないと聞いた。
その日は、少し離れた樹林下で久しぶりにアツモリソウも見つけた。
最初にこの花を見てから20数年後、以前見たのと違う場所で僅かに残っているのを見つけてホッとした。
同じ科の仲間の花
|