マルバゴマキ(丸葉胡麻木)

Viburnum sueboldii var. obovatifolium


マルバゴマキ

  • 科名・属名 : スイカズラ科 ガマズミ属
     注.APG分類ではレンプクソウ科(ADOXACEAE)

  • 特徴 :
     高さ2m程度の落葉低木。
     葉は対生、葉身は倒卵形〜広倒卵形、長さ10〜19cm、幅4〜11cm。特に徒長枝は長さ20cm以上、幅14cm以上になる。先は円頭〜鈍頭、基部はくさび形、縁には鋭い鋸歯がある。側脈は8〜12対ある。
     花は頂生し、径10〜16cmの散房花序となり、多数の花をつける。花冠は高杯状、上部は5深裂し平開し、白色で径7〜9mm、筒部はごく短く、長さ約1.5mm。雄しべは5個、花冠から突き出る。萼はごく小さな杯状、上部はわずかに5裂する。
     果実(核果)は楕円形、長さ8〜10mm、8〜10月に赤熟してから黒くなる。
     別名 ヒロハゴマキ

  • 分布・生育地 :
     本州(東北地方、日本海側) (国外:日本固有)
     多雪地の標高30〜1400mの落葉樹林内

  • 花期 :   5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2013年6月9日  福井県敦賀市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花    同  上
     左下・果実 2020年9月6日  長野県戸隠高原
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     日本海側に固有のシソ科の花の撮影に出かけた福井県の海岸近く、天気は良く気持ちのいい花見のはずだった。
     しかし、近くに原子力発電所があるせいか警戒が厳しく、カメラを構えて林道を歩いていると、何度かパトロールの車が近寄ってきた。
     目的の花は見当たらなかったが、日本海側にしかない花のいくつかに出会えた。
     この花もその一つで、太平洋側や四国、九州に分布するゴマギの変種とされ、葉が円くてより大きく、鋸歯が鋭いのが特徴である。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
花

果実