オオニワトコ(大にわとこ)

Sambucus racemosa subsp. sieboldiana var. major


オオニワトコ1

  • 科名・属名 : スイカズラ科 ニワトコ属
     注.APG分類V、Wでは、ガマズミ科(VIBURNACEAE)

  • 特徴 :
     高さ1〜1.5mの小低木。
     主幹は低く横に這い、樹皮は灰褐色。
     葉は対生、奇数羽状複葉で2〜3対の小葉がある。小葉は長楕円状披針形〜楕円形、長さ5〜13cm、幅1.5〜5cm。先は鋭尖形〜尾状鋭尖形、基部は円形〜広いくさび形、しばしば粗い鋸歯がある。表面は稀に暗緑色で光沢があり、疎らに細かい毛と乳頭状突起がある。
     花は枝先に長さ6〜10cm、径6〜7cmの円錐花序となって帯黄白色の小さな花を多数つける。花弁は卵形〜長楕円状卵形、長さ約2mm、花時には反曲する。花糸は白色、長さ1〜1.5mm、花冠の基部につく。葯は帯黄色。花序軸は明るい緑色、ごく細かい乳頭状突起があり、下の花序枝は反曲するか上を向く。
     果実(核果)は円形で長さ3〜5mm、6〜8月に暗赤色に熟す。
     別名 ミヤマニワトコ、ナガエニワトコ

  • 分布・生育地 :
     本州(日本海側の多雪地帯) (国外:日本固有)
     林縁

  • 花期 :   5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2004年6月13日  長野県上高地
     中上・全体2、中下・花    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・果実 2017年6月29日  新潟県上越市
     右下・葉 2018年6月8日  新潟県南魚沼市

  • 撮影記 :
     ニワトコの変種で、日本海側の多雪地帯に生えることから、主幹は横に這うように伸び、高さも低い。
     小葉もニワトコより大きく、鋸歯も粗いのが特徴である。
     長野県上高地で撮影したニワトコは、この条件に合致したのでオオニワトコとしたが、ニワトコの可能性もありうる。
     花の頃は緑色の葉の中に帯黄白色の花は溶け込んでしまっているが、果実の頃になると暗赤色の果実が集まっている姿は、遠くでからでも目に付く。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
オオニワトコ2

花

果実