チョウジガマズミ(丁子がまずみ)

Viburnum carlesii


チョウジガマズミ1

  • 科名・属名 : スイカズラ科 ガマズミ属
     注.APG分類ではレンプクソウ科(ADOXACEAE)

  • 特徴 :
     高さ1〜3mの落葉低木。
     樹皮は灰褐色で、若枝には細かい星状毛が密生する。,br>  葉は対生し、広卵形〜長楕円形で、長さ3〜10cm、幅1.5〜7cm。先はやや鋭頭、基部は円形、縁に細かい鋸歯がある。表面には毛が密生する。
     花は枝先に径3〜6cmの集散花序となって多数つき、花冠は淡紅色を帯びた白色、径1〜1.5cm、長さ8〜10mmの高杯状で、先端は5裂し平開する。
     果実(核果)は扁平な長楕円形で、長さ7〜10mm、黒熟する。

  • 分布・生育地 :
     本州(中国地方)、四国、九州   山地

  • 花期 :  4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     2003年4月27日  広島県帝釈峡
     中、下・花    同  上

  • 撮影記 :
     低山地の石灰岩質の斜面や岩場に生え、中国地方や四国(香川・愛媛県)、九州(福岡県)の一部に稀に生育している。
     広島県の帝釈峡は奇岩の渓谷が続き、観光地として有名であるが、この絶景を形造るのが石灰岩で、植物も変わったものが多い。
     春先の石灰岩地の植物に会いに出かけたGWの直前、さすがにまだ人は少なく、多くの花をゆっくり楽しむことができた。
     この花は岩場や崖地でちょうど咲き始めていて、淡紅色を帯びた白色の花が青空をバックに映えていた。
     よく似たオオチョウジガマズミという花が対馬に知られているが、この花の方が葉の円みが少なく、花が少し小さいという違いがある。どちらも朝鮮半島との共通種である。

  • 同じ科の仲間の花
チョウジガマズミ2

花