ヒメミミカキグサ(姫耳掻草)

Utricularia nipponica


ヒメミミカキグサ1

  • 科名・属名
  • : タヌキモ科 タヌキモ属

  • 特徴

  •  草丈1〜3cmの多年草。
     地下部にはまばらに捕虫嚢をつける。
     葉は線形で目立たない。
     花は1〜3個つき、淡紅紫色で長さ2〜3mm、距は前に突き出す。

  • 分布・生育地

  •  本州(東海地方)  泥湿地

  • 花期
  • : 8〜10月

  • 撮影月日・場所

  •  2005年8月21日 愛知県豊橋市
     中、下 2007年9月9日  同 上

  • 撮影記

  •  目を皿のようにして凝視すると、水面のわずか上に小さな花が咲いているのが見えた。ヒメだ。それにしても小さい。水面上に出ている部分は2cm程度だろうか、横向きに突き出した花は2mmもないかもしれない。
     木道に腹ばいになって撮影しようとするが、小さすぎてピントが合わせづらい。時たま激しく光る雷のせいで見学者は少ないものの、何をしているのかと怪しまれるような姿だった。
     ここは有名な観察地であるが、サギソウの咲いている前で、やってきた観光客?に「花はどこに咲いていますか」と聞かれたのには唖然とした。お花畑があると思ったのだろう。
     帰ってフィルムをよく見ると、肉眼ではわからなかったが、水面上に蕾がいくつか顔をのぞかせていることに気がついた。

     2年後、花の時期に再度訪れた。
     以前に見つけた場所でじっと目を凝らすが、見当たらない。
     今年はダメかと湿地を1周したあと再度探してみる。するとさきほどは見えなかった礫地に小さな花が見つかった。
     あると分かっていてすぐには探せない、この花の小ささに改めて驚かされた。

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ヒメミミカキグサ2

花アップ