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- 科名・属名 : ツツジ科 スノキ属
注.APG分類では、学名(V. japonicum var. japonicum)
- 特徴 :
高さ50〜100cmの落葉低木。
枝は疎らに分枝し、水平に広がる。若枝は緑色で鈍い稜があり無毛、古くなると黒褐色になる。
葉は互生、葉身は楕円形〜卵状楕円形、長さ1.5〜6cm、幅0.7〜2.5cm。先は尖り、基部は鈍形〜浅心形、縁には先が腺毛になった多くの細かい鋸歯がある。質は紙質、表面は濃緑色で脈上に短毛が散生し、裏面は白色を帯び、無毛。葉柄はほとんどない。
花は葉腋に長さ10〜15mmの長い花柄をの先に1花、垂れ下がってつける。花冠は淡紅紫色、花筒は基部近くまで深く4裂し、裂片は渦巻状に反り返る。雄しべは8個あるが4個は退化している。花糸は短くて白い軟毛があり、葯は線状披針形で赤褐色、上半部は黄色、花の外に突き出る。花柱は長さ約8mm、雄しべよりやや短い。萼筒は鐘形、長さ約1.5mm、先は開いて4裂し、裂片は三角形で長さ約1.5mm。
果実(液果)は球形で先端に萼片が残り、径5〜8mm、8〜10月に赤熟する。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(中部地方以北) (国外:サハリン) 山地の林縁
- 花期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2003年8月3日 長野県木曽郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 下・花 同 上
- 撮影記 :
長野県の深い森林下、こんな場所にヤクシマヒメアリドオシランがあるということで訪れた。
屋久島などで見た株とはやや印象が異なったが、花の特徴からヤクシマだろうと思った。
その時、この花も撮影していたのだが、ランに気をとられていたせいか、撮影したカット数も少なく、撮影したことさえ忘れていた。
「あくしば」という変わった和名は、枝が緑色で草丈が低いことから「青木柴」と呼ばれていたものが転訛したという説や、木を燃やした灰で灰汁を作りあく抜きに使ったことに由来するなどという説があるようだ。
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