ホツツジ(穂躑躅)

Elliottia paniculata


ホツツジ1

  • 科名・属名 : ツツジ科 ホツツジ属

  • 特徴 :
     高さ1〜2mの落葉低木。
     枝は下部からよく分枝し、翼状の3稜があり、若枝は赤褐色で無毛。
     葉は互生し、枝先に数個集まってつき、葉身は楕円形〜倒卵状長楕円形、長さ2〜6cm、幅1〜3cm。先は鋭く尖り、基部はくさび形で次第に細くなってほとんど葉柄はなく、縁は全縁で少し波打つ。表面はほとんど無毛、裏面は脈沿いに開出毛がある。
     花は枝先に長さ5〜10cmの円錐花序になって多数つく。花冠は3裂し、白色で赤味を帯び、狭長楕円形で長さ7〜8mm、先は反曲する。雄しべは6個、花柱は長く弓状に曲がる。苞葉は線状披針形で先は尖り、萼は杯形で浅く5裂し、果期には椀状になる。
     果実(刮ハ)は球形で径2〜4mm、熟すと3裂し、基部に長さ約1mmの細い柄がある。

  • 分布・生育地 :
     北海道(南部)〜九州 (国外:日本固有)
     山地の林縁、岩場

  • 花期 :   7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2011年8月20日  山形県鳥海山
     中上・全体2 2004年8月11日  長野県八方尾根
     中中・全体3 2007年8月26日  鹿児島県屋久島
     (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2005年8月27日  新潟県南魚沼郡
     左下・果実 2018年10月8日  福井県敦賀市
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     山地の林縁や岩場に生えるが、花は少し高地に生えるミヤマホツツジとよく似ていて、中部地方以北では両方が分布している。
     違いは本種の花柱は弓なりに長くなるが先は曲がらず、葉先が尖り、花は円錐花序につくなどの違いがあるほか、分布域も九州までと広い。
     屋久島の高地にも分布し(中中の写真)、萼の先が著しく尖ることから以前はヤクシマホツツジと呼ばれたこともあったが、現在ではホツツジと同一とされているようだ。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ホツツジ2

ホツツジ3

花

果実