キヨスミミツバツツジ(清澄三葉躑躅)

Rhododrndron kiyosumense


キヨスミミツバツツジ1

  • 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属

  • 特徴 :
     高さ1〜5mの落葉低木。
     若枝は無毛。
     葉は枝先に3個輪生し、葉身は卵円形〜広いくさび形、長さ2〜5cm、幅1.5〜3cm。先は鋭く尖り、基部は鋭形、基部近くが最も広く、縁には微小な鋸歯がある。表面は初め長毛があるが後に無毛、裏面は細脈が目立ち、基部付近の主脈の両側に軟毛が密生する。葉柄は長さ2〜5mm、無毛。
     花は葉の展開前かほぼ同時に枝先に1個つき、花冠は紅紫色、漏斗形で径3〜4cm、先は深く5深裂し、上側内面に濃色の斑点がある。花柄は長さ7〜10m、下部に粗い毛が散生するか無毛。
     雄しべは10本、長短があり、花糸は無毛。子房には長毛と白色の軟毛が密生し、花柱は無毛。
     果実(刮ハ)は歪んだ円柱形、長さ8〜12mm、幅3〜4mm、褐色の長毛が密生する。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方南部〜紀伊半島南部) (国外:日本固有)
     林内、岩場

  • 花期 :   4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2015年5月8日  静岡県伊豆市
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     基準産地は千葉県の清澄山で和名もそこからつけられているが、調べると千葉県での自生株の撮影は難しそうだった。
     伊豆半島にはかなり多いことを知り、GWの前半出かけると、まだ芽吹き前の林内にピンク色のツツジが咲き出していた。
     簡単に見つかったなと花を見ると、雄しべが5本しかないミツバツツジだ。キヨスミなら10本あるはず、いくら探してもミツバツツジだけだった。
     ひょっとしたらこの花の開花には早すぎたのかなと、翌年、今度はGWの後出かけて見た。
     すると、今度も林内や林縁にピンクの花、確認すると雄しべは10本ある、間違いなくこの花だった。
     同所に混在するミツバツツジは完全に花は終わっていて、キヨスミとは1〜2週間くらい花期がずれるようだ。

  • 若い葉

    同じ科の仲間の花
キヨスミミツバツツジ2

花序

花

花糸・子房